リハビリテーションと自立支援に関する問題2級

厚生労働省が示した高齢者リハビリテーションのモデルのうち、「脳卒中モデル」とは、急性に生活機能が低下するタイプで、脳卒中、骨折によるものを指す。このタイプでは発症直後の急性期からベッド上での復帰を目標に短期集中してADLを中心とした生活機能の回復に努め、地域リハビリテーションへと移行する。

予防医学における「予防」の考え方では、「一次予防」が最も高度で専門的な対応を求められるもので、「障害残存後の活動制限や参加成約の防止」を意味する。これに続いて「二次予防」が「早期発見・早期治療による疾病や障害への移行の防止」を、そして、「賛辞予防」が日常的で最も早い時期からの予防で、「健康増進と疾病の予防」を指す。

従来のリハビリテーションでは、座る・立つ・歩くなどができるように訓練をする「心身機能へのアプローチ」が主であり、症状が安定した後に行う「生活期リハビリテーション」においてもなお機能回復訓練優先の傾向があった。これからのリハビリテーションでは、生活機能の維持・改善と向上、介護予防をめざす、地域や在宅での「生活期リハビリテーション」の実施が、特に高齢者では重視されるべきである。

高齢者のリハビリテーションは、「在宅・地域での生活を支える」という目標の下に実施することが必要である。高齢者の場合は、その住み慣れた家庭や地域での生活を想定して、実生活にそのまま生かせるリハビリテーションプログラムを提供していくべきである。