障害者ケアの今後と地域づくりに関する問題（模擬）

障害者の就労については、障害保健福祉制度の下で作業所や授産施設において働く「福祉的就労」という働き方と、障害者と事業者が雇用契約に基づいて働く「一般就労」があり、かつては「福祉的就労」主流だった。

発達障害者施策では、発達障害の明確な定義と理解の促進、地域における一貫した支援の確立を目的とした「発達障害者支援法」が2004（平成16）年に成立した。これを受けて、都道府県・指定都市に支援拠点が整備されている。

「障害者雇用促進法」に基づく法定雇用率が未達成の企業は、法律上雇用しなければならない障害者数とすでに雇用している障碍者数の差の人数について、納付金が徴収される納付金制度がある。具体的には、不足分1人につき月5万円を納付することになる。

2013（平成25）年には「精神保健福祉法」が一部改正され、精神障害者の地域生活への移行を促進するために、精神障害者の医療に関する指針の策定や、保護者制度の廃止などの措置などを講じている。

高次脳機能障害は、症状が障害によるものかどうかは判別しやすいが適切な対応方法が理解されてこなかった。そのため、2006（平成18）年には都道府県に支援拠点機関が置かれ、相談支援コーディネーターによる専門的な相談支援などを行う「高次脳機能障害支援普及事業」が実施されている。