福祉住環境整備の必要性と福祉住環境コーディネーター1級の役割（模擬）

福祉住環境整備においては、「仕様規定」や「性能規定」を用いた物理的環境としての整備に留まらず、今後は、環境づくりの「プロセス規定」をするようなガイドラインやシステムが求められることとなる。

環境整備においては、個別にバリアとなっているものを取り除いていくというバリアフリーの考え方から、誰にでも使いやすい環境をあらかじめ整備しておこうとするユニバーサルなデザインのあり方へと考え方が移行してきている。

住環境整備は新築の建設だけでなく、既存資源を活用しながら転用や改修、用途変更などにより、よりよい空間を創出することも必要である。さらには、物理的環境に限らず、人的社会的環境、精神文化的環境を含めた包括的環境づくりの視点が重要となる。

福祉住環境コーディネーターは、生活者である利用者を対象とするヒューマンサービスに携わる専門職であり、仕事として行動するさいには「法と人道に反する行為をしない」という公民としての倫理が求められる場合がある。

福祉住環境コーディネーター1級は、地域包括ケアのネットワークづくりや福祉のまちづくりなどの計画策定や実践において、必要な知識や技術を身に着け、福祉住環境整備の立場からのコーディネート役を担う。