高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律（バリアフリー法）に関する問題

「バリアフリー条例」と「福祉のまちづくり条例」は、一つの地方公共団体においてどちらか一方しか作成することはできない。そのため、近年では法的な強制力や拘束力が弱い「福祉のまちづくり条例」を廃止し、より実効性の高い「バリアフリー条例」を制定し直す地方公共団体が増えている。

「バリアフリー法」では施設管理者の責務が明示され、新設時や新築時の移動など円滑化基準への適合が義務化されている。一方、既存施設の所有者や管理者には移動など円滑化基準への適合が努力義務とされている。

「バリアフリー法」の基本構想における「重点整備地区」の生活関連経路とは、不特定多数の人たちが利用する経路のことで、なおかつ歩道の有効幅員2ｍを確保できている道路のことである。 

「バリアフリー法」の基本構想作成時には、計画段階からの住民の参加を促進するため、作成に関する協議などを行う協議会を設置できる制度が同法内に位置づけられている。この協議会は、各事業の実施主体、高齢者・障害者などの住民、学識経験者などで構成される。