公園環境整備に関する問題

「都市公園移動等円滑化基準」によると、公園の出入り口については有効幅120㎝以上とする。なお、車止めを設ける場合は、車椅子使用者が通過しやすいように１つ以上の車止めの間隔を90cm以上とする。 

公園整備では、施設の管理においてもユニバーサルデザインの考え方が大事である。そのため、「都市公園安全・安心対策緊急総合支援事業」では、施設の寿命が来た場合に、バリアフリー改修を推進する補助を重点的に実施している。

2006（平成18）年に制定された「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律（バリアフリー法）」を受けて、その関連法令として、都市公園においても「移動等円滑化のために必要な特定公園施設の設置に関する基準を定める省令（都市公園等移動等円滑化基準を条例で定めるにあたって参酌すべき基準（国が設置に関わる都市公園では都市公園移動等円滑化基準））」が施行された。

アメリカでは、高齢者や障害者が参加するレクリエーションのプログラムが盛んであり、心身両面で機能回復や社会参加への意欲の向上に役立っている。これを「セラピューティック・レクリエーション（TR）」と呼んでおり、我が国の都市公園でも「生きがいづくり」や「自信の創出」のためのTRの展開が期待される。 

「移動等円滑化園路」には、ベンチ、野外卓を、園内の移動を妨げない位置に適切な間隔で設けることが望ましい。また、「移動等円滑化園路」の距離長居公園では、長時間の歩行が困難な高齢者、障害者などの休憩の際の立ち座りの負担軽減のため、腰掛板の高さを高くしたベンチを設けることが望ましい。