近年の障害者ケアにおける法整備に関する問題

「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律（障害者虐待防止法）」が、2011（平成23）年に制定された。同法では、「養護者による障害者虐待」、「障害者福祉施設従事者などによる障害者虐待」、「使用者による障害者虐待」の３つを障害者虐待の対象と規定している。

国は、2013（平成25）年に国連の「障害者の権利に関する条約（障害者権利条約）」を批准し、同条約が発効した。これを受けて、その後に「障害者基本法」を改正させるなど、障害者の人権保障に関する国内法の整備が大きく進められた。

障害の有無に関わらず、すべての人々にとってアクセシブルでインクルーシブな東京オリンピック・パラリンピック競技大会を実現するため、大会組織委員会は「Tokyo2020 アクセシビリティ・ガイドライン」を策定し、2017（平成29）年3月に公表した。

2013（平成25）年には「国などによる障害者就労施設などからの物品などの調達の推進などに関する法律（障害者優先調達推進法）」が施行され、障害者就労施設などからの受注の機会を確保するために必要な事項などが定められた。

2002（平成14）年に「新身体障害者補助犬法」が制定され、同法では、盲導犬、介助犬、聴導犬などの身体障害者補助犬の育成、及び身体障害者補助犬を使用する身体障害者が施設などを円滑に利用できることが目的とされている。